というセリフ。親に言われたりしたことがある人は少なくないと思う。僕もよく言われた。特に親にカミングアウトすると余計にこういう心配をするようだ。自分が若いころはそんなの大丈夫だと思うと同時に少し脅迫されているような感じもした。そしてどうしようとも少し思ったが、この気持ちは年を重ねるごとに「無駄な心配」であることがよくわかってくる。
ゲイだろうがノンケだろうがそんなこと関係ない。年いってもいかなくても、大変な時は大変だし、そうでない時は平気である。このセリフには「いい人見つけないと」とか「結婚しなさい」とかそういう言葉が裏に隠れている。でもいい人見つけたからとか結婚したから将来安泰だとは誰も言えない。逆にもっと大変になる可能性が増すこともある。
周りのノンケ夫婦の話を聞いていると、家庭内別居してたり、不倫してたり、子育ての苦労話など大変なこと満載だ。家庭を持つことはそれは大変で苦労が伴うのは当たり前だが、その苦労には変えがたい何かがあるらしい。それはそうだろう。でも自分は・・・。
日本もかなり変わったがゲイでも家族のような家庭を持つことも次第に可能になってきている。同性婚はまだだが、少しずつはよくなってきている。昔はよく彼氏と一緒に住んで年とっても仲良く暮らすのが夢なところもあったが、見事にそれは実現しなかった。実現していてもノンケの夫婦のようにうまく行くとは限らない。
ひとりでいるということは、物理的に一人暮らしであることだったり、彼氏がいなかったりということだろう。特にコロナ禍ではことさら「ひとり」や「孤独」を感じることが多い。人と関わらないで生きていくことがどれだけストレスや辛いものだということがよくわかった2020年だった。だからといって結婚するとか彼氏作るとかにはならない。自分と関わってきた人との関係の大切さを改めて知ったから。それを大切にして生きていくことだと思う。
ひとりだと病気になった時とか怪我をした時とかどうするのという意味も含まれていると思う。でもその時の保険のために誰かと結婚したら彼氏を作るのだろうか?違うだろ。先のことは誰もわからない。家族や親戚がいるから安心という訳でもないことが年をとればとるほどよくわかってくる。
ひとりでは生きてはいけない。ゲイだろうが誰であろうが、自分と関わりがあり、大切にしたいと思う人との関係を大事にしていくことを忘れないようにする。所詮、人はひとりで生まれて、ひとりで死んでいくんだから。彼氏だろうが、友達だろうが、近所のおじさんだろうが、大切に思う人がいることが幸せなのかもしれない。
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