「逃げきれない世代」の生き方

「人生100年時代」って言葉、宣伝とかでよく聞きますが、嫌いです。確かに昔よりは寿命も長くなり、健康寿命も伸びてきました。自分も50歳を過ぎて、昔の人の50歳とは確実に違うことはわかります。「人生100年時代」という言葉は、もともとロンドンのビジネス・スクールの教授が書いた本から広まったようですが、それを政府が戦略に使ったのが気に入らないのです。要はこのキャッチーな言葉を広めて、「年金財政が破綻するから、死ぬまで働いて自分でなんとかしろ」ということを、綺麗に言って、馬鹿な国民を洗脳しているのです。それに便乗して不安を煽るような保険や金融の商品の宣伝にいいように使っている企業も嫌いです。政府の洗脳に便乗して騙そうとしているのです。

しかし、年とっても働かないと食べていけないのが厳しい現実です。僕は今日で52歳になりましたが、ギリギリバブル世代。その下の団塊ジュニアまでが逃げ切り世代と言われていますが、多分逃げきれないと思っています。年金も満額はもらえないでしょう。

「逃げ切り世代」って2年前くらいに知ったけど、どういうことかと言うと、サラリーマンで働いて定年後は優雅に年金で生活していける世代ということみたいです。僕の世代は、いい大学入って、いい会社に就職すれば終身雇用で定年まで安泰。その上、定年後も天下り会社で適当に働いて、年金もしっかり貰えますよということでした。僕のように50歳を超えていても、もう逃げきれないでしょう。

昨年からのコロナウィルスであらゆるものの価値観が変わり、時代が一気に進んだと感じます。金持ちはもっと金持ちに、貧乏はもっと貧乏になる時代です。逃げ切り世代にも価値観や考え方を変えないと生きていけない時代がすぐやってくる、いややってきていると思うのです。コロナで厳しくなった企業では、どんどん使えない40代50代は首を切られていくと思います。

ましてや今の20代30代の人は大変だと思います。僕の時代のようにいい大学出て、いい会社に就職すれば終身雇用で死ぬまで・・なんて会社はほとんどないわけですから。勉強ができても食っていけないのです。そういう若い人も中年も、仕事のできない人は淘汰されて、サラリーマンでも首になる人が増えるでしょう。

逃げきれない世代には、自分を見極める力が必須です。自分が他の人と違って何ができるのか。自分の才能や能力をお金に変える技術が必要です。それを時代の変化に合わせて、日々、切磋琢磨しなくては生きていけないのではないのでしょうか。ちょっと大袈裟かもしれないですが、僕はそう感じています。

でも、そんな大変だなんて思って毎日息苦しく生きていくなんて身が持ちません。じゃあどうしたらいいのか。僕の中で出した答えは、数年先を想像しながら、毎日を精一杯楽しんで生きることです。今を精一杯楽しむことはよく言われますが、ただ刹那的に楽しんでいるだけでは食べていけません。近い将来、自分がどうなりたいのか、何をしたいのか、どういう危険があるのか、どういう楽しさがあるのかをよく見て考えて、毎日、働いたり遊んだりするということです。全世代がそうしていかないといけない時代だと思います。そんなうまくはいかないかもしれませんが、ポイントは少し先の危機管理だと思います。

コロナで生活していくのも大変な状況の方もいると思います。そんな人に毎日を楽しめというのは酷かもしれませんが、現実を受け入れて、先を考えて、危機を回避していく能力を身につけなくては明日はないと思うからです。どうしようもない時はプライドも捨てて助けを求めるのも重要です。それが、公的機関だったり、親だったり、友達だったり。一時的には頼っていいのです。ただし、自分の人生は自分しか決められないです。これから先どうしていくか、常に考えて、行動に移していかないと、自立できません。

こんな大変な世の中になってしまいましたが、こんな時こそ、自分にとって大切なものが何か、自分が楽しくと感じるものは何かということがよくわかる時代だと思います。それを大切にして毎日、楽しく過ごして行きたいものです。

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